日本たばこ産業(JT)のテクニカルトレード研究

みなさんご無沙汰しております。

忘れたころに現れるグワ!?

うむ。やっとリアル仕事がほんの少し落ち着いた・・・

ウクライナは全然落ち着いてないグワ。

だれかプーチンの暴走を止めてくれ!

わかったグワ!
ロシアまで一っ飛びしてプーチンにフンかけてくるグワ。

いやもっと厳しい措置をだな・・・
ってアヒすけ飛べんだろ。
ということで、ご無沙汰しております。
前回の日経レバ(1570)に関するテクニカル研究の記事が思ったよりアクセスがあったんで、別銘柄も記事にしていこうと思います。
まぁ過疎ブログなんでアクセスがあったと言っても微々たるものですので、気楽にいきます。スイングトレードを行っている方のちょっとした参考になればと思います。
この記事について
・日本たばこ産業(2914)の移動平均線を使用したバックテスト
・バックテスト結果をもとに、日本たばこ産業(2914)の投資手法を考察
この記事を読めばアヒルでも 日本たばこ産業(JT)株のテクニカルトレードができる!(勝てるとは言ってない!)
日本たばこ産業(2914)について
日本でタバコ製造・販売している特別会社。海外でのシェアも高いです。
銘柄コード:2914 東証一部
正式名称 :日本たばこ産業株式会社
略称 :JT
売上収益 :2兆3,248億円(2021年)
(内訳)
- 海外たばこ:1兆5,357億円
- 国内たばこ:5,594億円
- 加工食品 :1,472億円
- 医療 :804億円
- その他 :21億円
特徴
株に関しての特徴は以下の通りです。
- 高配当銘柄(利回り約7.2%)
- 株価は2016年2月をピークに下落トレンド
- 1株2,000円程度で一般人でも敷居が高くない価格
※上記は全て2022年3月時点の情報
過去の値動き
引用元:Yahooファイナンス
過去10年間の月足チャート
日経平均株価(ピンク線)との比較チャート
日本たばこ産業の株はかなり以前から高配当銘柄として有名でしたが、2016年以降は健康志向の高まりで「国内たばこ」の売上減少が続いていることを嫌気されているのか長期下落トレンドです。
日経平均と比較すると、非常に低迷していることがよくわかりますが、ここ2年位の最近は停滞気味。
日本たばこ産業の株:テクニカルトレード検証(移動平均線)
テクニカル指標にはいろいろなものがありますが、やはり基本は移動平均線です。
それでは移動平均線を使って日本たばこ産業(2914)を取引した場合、損益がどうなるのかを過去データから検証してみます。

そんなことしないで、高配当で最近は落ち着いてるなら現物を持ってたらいいグワ。

うむ、でもそれでは記事にならんのだよ。
(そして現物も持ってて含み損)
移動平均線の説明は省略します。株をやっていて知らない方はほとんどいないでしょう。
知らない人はググるなりして下さい。
今回も基本中の基本であるゴールデンクロス(GC)、デッドクロス(DC)のサインを元に売買を行った場合について、過去のデータから検証をしてみました。
- 移動平均線が、より期間の長い移動平均線を上抜けする。
(ゴールデンクロス) - 移動平均線が、より期間の長い移動平均線を下抜けする。
(デッドクロス)
検証条件とポジショニング
検証条件とポジショニングに関しては、日経レバ(1570)の記事での手法と同じですので詳細説明を省きます。詳しい条件はそちらの記事を参照してください。
概略だと書くと、インするタイミングはゴールデンクロスまたはデッドクロスが発生した翌朝の寄付きです。検証期間は、2015年02月10日~2021年12月30日です。
ゴールデンクロス、デッドクロスで決済
買いの結果(デッドクロスで決済)
ゴールデンクロスで買い、デッドクロスで決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 20戦 6勝 | 30.0% |
1取引での最大利益 | 544.5 | 14.33% |
1取引での最大損失 | -457 | -9.57% |
トータル収支:マイナス(-1,000程度)
平均収益率 :マイナス(-1%以内)
トータル収支はマイナスでした。上記の額は1株あたりの額ですので、1単元(100株)で取引を行った場合、トータルで10万円程度のマイナス、20戦していますので1回あたりで平均5千円程度損失がでるというかなり残念な結果です。
最大利益となったのは2015年3月末~6月、3,801円でインして4345.5円で決済です。1単元買っていれば54,450円のプラスでした。(手数料・税は考慮外)
最高損失は2016年4月ですが何の材料か不明です。なお、損切(10%)には一度もかかっていません。
売りの結果(ゴールデンクロスで決済)
デッドクロスで売り(空売り)、ゴールデンクロスで決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 23戦 5勝 | 21.7% |
1取引での最大利益 | 572 | 18.19% |
1取引での最大損失 | -263.5 | -6.1% |
トータル収支:マイナス(-500以内)
平均収益率 :マイナス(-0.1%以内)
トータル収支はマイナスでした。勝率が非常に低いです。
最大利益額は2018年2月~のVIXショックです。3,612円から約2か月で3,040円まで下落し、このときの利益率は15.84%でした。
最大利益率は2020年1月~です。コロナショックも加わり2,400円でインして約4カ月で1,963.5円で決済。もしも1単元(100株)売っていたら43,650円の利益でした。
最大損失はあまり大きくないので省略!

ボロボログワ!

うむ。酷いね。
GC/DCとは一体何なのか‥‥

GC/DCで反対売買すればいいグワ!

確かに結果だけみるとそうなるね。
短期の移動平均線(5MA)が反転したら決済
2つ目の決済タイミングは短期の移動平均線(5MA)が反転したら翌営業日の始値で決済するというものです。
要するに、買っている時は5MAが下向きになったら決済、売っている時は5MAが上向きになったら決済するというものです。
買いの結果(5MAが下向きになったら決済)
ゴールデンクロスで買い、5MAが下向きになったら決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 20戦 7勝 | 35.0% |
1取引での最大利益 | 117 | 3.08% |
1取引での最大損失 | -166 | -3.98% |
トータル収支:マイナス(-500以上~-1,000未満)
平均収益率 :マイナス(-1%未満)
トータル収支はマイナスでした。デッドクロスで決済よりはマシですが、勝率もトータル収支も悪いです。損切にはかかっておらず、収益率が小さいです。
売りの結果(5MAが上向きになったら決済)
デッドクロスで売り(空売り)、5MAが上向きになったら決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 22戦 8勝 | 36.4% |
1取引での最大利益 | 422 | 11.68% |
1取引での最大損失 | -184 | -4.26% |
トータル収支:少しマイナス(-500未満)
平均収益率 :少しマイナス(-0.1%以内)
トータル収支は若干少しマイナスでした。こちらもゴールデンクロスで決済よりマシですが使えそうにありません。
最大利益は額・率ともに2018年のVIXショック時の下落によるものでした。

マイナスしかないグワ!
やっぱりタバコは体に悪いグワ!

まぁタバコの健康危害とは関係ないんだが…
移動平均線攻略まとめ
- ゴールデンクロス・デッドクロスは使い物にならないカモ
- 5MA反転決済も使い物にならないカモ
- むしろゴールデンクロスで売り、デッドクロスで買うべきカモ
移動平均線で押し目狙い戦法
次は移動平均線を使った別のポジショニング(売買のイン)、25MAをトレンドとみなして、5MAを使って押し目狙いをする戦法です。
こちらも詳細な条件は日経レバ(1570)の記事をご覧ください。
短期の移動平均線(5MA)が反転したら決済
買いの結果(5MAが下向きになったら決済)
25MA上向き時に5MAが上向きになったら買い、5MAが下向きになったら決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 93戦 33勝 | 35.5% |
1取引での最大利益 | 490 | 12.5% |
1取引での最大損失 | -415 | -8.76% |
トータル収支:マイナス(-500以上~-1,000未満)
平均収益率 :マイナス(-1%未満)
トータル収支はマイナスでした。勝率は悪く、平均収益率も悪いです。損切にはかかっていません。
押し目買いの指標として使えません。
売りの結果(5MAが上向きになったら決済)
25MA下向き時に5MAが下向きになったら空売り、5MAが上向きになったら決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 86戦 36勝 | 41.9% |
1取引での最大利益 | 450 | 13.11% |
1取引での最大損失 | -356 | -9.99% |
トータル収支:少しプラス(500以上~1,000未満)
平均収益率 :少しプラス(1%未満)
トータル収支は少しプラスでした。勝率は悪いですが平均収益率がプラスです。損切に1回かかっていました。

やっと売りだけプラスだけど微妙グワ…

これって結局のところ長期的に下がり続けているので、売買回数が多い手法の売りではプラスになったっていうだけみたいだね。
押し目狙い戦法まとめ
- 使い物にならんカモ
移動平均線の乖離率で売買
最後に、移動平均線との乖離率で売買を行う戦法の検証です。
イン条件である乖離率は±10%での検証です。損切はあえて行いません。
決済は25MAと終値の乖離率が0%に戻った翌営業日の始値で行います。
買いの結果(25MAとの乖離率が-10%以上でイン)
25MAとの乖離が-10%以上で買い、0%より上に戻ったら決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 5戦 4勝 | 80% |
1取引での最大利益 | 453 | 11.65% |
1取引での最大損失 | -128 | -4.0% |
トータル収支:少しプラス(500以上~1,000未満)
平均収益率 :プラス(3%台)
トータル収支は少しプラス、平均収益率はプラスです。
しかしながら、2015年はじめ~2021年末までの約7年間でたった5回しか取引回数がありません。
これは要するにJT株はボラティリティが低く安定していることを示しています。コロナショック時の最大乖離でも-12.1%です。さすが高配当株ですね。
この手法は勝率8割、平均利益率3%台で最大損失率-4%という安定性をみると勝負する価値はあるかもしれません。
売りの結果(25MAとの乖離率が+10%でイン)
25MAとの乖離が10%以上で空売り、0%より下に戻ったら決済の結果
JT(2914) | 戦績・損益額 | 勝率・損益率 |
---|---|---|
取引数と結果 | 4戦 2勝 | 50% |
1取引での最大利益 | 364 | 7.75% |
1取引での最大損失 | -39 | -0.88% |
トータル収支:少しプラス(500未満)
平均収益率 :少しプラス(1%台)
トータル収支は少しプラス、平均収益率も少しプラスです。
勝率は5割ですが、2度の負けも損失率が1%以内と軽微です。

これが一番まともな結果グワ!

そうだね。
チャンスは少ないけど勝負する価値がありそうだね。
25MA乖離率戦法まとめ
- 安定銘柄なのでチャンスが少ない
- 大負けするリスクは低そうで勝負する価値ありカモ
- 売りよりは買いで勝負すべきカモ
なお、最近のウクライナショック(?)で2022年3月8日に25MA乖離が-11%になりました。翌営業日の始値が2,001円、3月24日時点では2089.5円まで戻っています。(乖離-1.9%)
ちなみに管理人は昨年から現物を単元で持っており被弾しました。。。ナンピンすればよかった。
最後に
今回は日本たばこ産業(2914)について、過去のデータをもとに移動平均線を使って取引を行った場合にどういう結果になったかの検証でした。
全体的に移動平均線のサインは使えないという結果がでています。
唯一、乖離率については使えそうですが、なにせチャンスが少なく、ポジポジ病のスイングトレーダーには機会が少なそうです。
高配当株ですのでスイングトレードには不向きな銘柄かもしれませんが、逆に言えばリスクは低い銘柄だと言えそうです。

今回は日本たばこ産業の移動平均線を使ったトレード研究でした。
アヒすけ、どうだった?

たばこは健康にも悪いけど、株も悪いとわかったグワ!

いやいや、うまく取引できれば高配当だし割安な良い銘柄だと思うけどね。

たぶん大麻が解禁されたら大暴騰するグワ!

それだ!?
アヒすけが最後に言ったように、海外では大麻解禁の動きが広がっており、日本国内でも医療用の大麻活用が話題になっているようです。
JTは医療分野にも手を広げていますし、海外シェアも高いので大麻の動向によっては大きく動く可能性を秘めているのかもしれません。(あくまでもカモです。)
一方、最近はロシアのウクライナ侵攻で、ロシアでの企業活動が厳しい状況になっています。
JTはロシアでもシェアは高く、4工場を保持して従業員を5,000人程度も抱えているため、なんらかの悪影響は避けられないでしょう。(現物手放すべきでしょうか・・・?)
それでは今回はここまで。次回は日本たばこ産業(2914)の株のMACDをつかってのトレード検証を予定しています。
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