NEXT日経平均レバレッジの研究

みなさんお久しぶりです。
というか、あけましておめでとうございます。

誰もみてないグワ!!
生きてたグワか?

まぁね。常に瀕死・・・

オプションはもうやめたグワか?

やめたわけじゃないけどね。
最近は個別株を研究しています。
今回はその成果発表の第一弾で日経レバ(1570)についてです。

ニラレバ食って精力つけるグワか・・・?

いやいや、日経レバですよ
ということで、あけましておめでとうございます。本当に久しぶりの更新です。
実はあまりにも投資で勝てないので、最近はテクニカルの研究をしておりました。せっかく研究したのでもったいないので、記事にしてみたいと思います。
この記事について
・日経レバ(1570)の移動平均線を使用したバックテスト
・バックテスト結果をもとに、日経レバ(1570)の投資手法を考察
この記事を読めばアヒルでも 日経レバのテクニカルトレードができる!(勝てるとは言ってない!)
日経レバ(1570)とは
銘柄コード:1570
正式名称 :NEXT FUNDS日経レバレッジ・インデックス連動型上場投資信託
略称 :日経レバレッジ指数ETF
日経レバとは「日経レバレッジ指数ETF」をさらに略した呼び方です。
特徴
特徴は以下の通りです。
- 変動が大きい
- 1枚から売買可能
- 信用売り可能
- 中長期投資向きではない(減価あり)
日経レバは、日経平均株価の変動のおおよそ2倍の動きをするように設計されたETFです。
※ETFであり個別株ではありませんが、個別株と同様に売買できます。ETFについての説明は省きますのでお調べください。
指数である日経平均株価に連動する売買を行いたいときの方法は、大きく分けると以下の方式が主流です。
- 日経225先物(またはミニ日経225先物)
- 日経レバ
- CFD
それぞれ特徴はあるものの、日経レバは1枚から売買できて、値動きもそれなりに大きいため、個人投資家にとても人気がある商品です。
過去の値動き
引用元:Yahooファイナンス
元々は中長期向きに作られている商品ではないらしいですが、上記チャートを見ると着実に右肩上がりです。5年前の約3倍になっています。
日経レバのテクニカルトレード検証(移動平均線)
テクニカル指標にはいろいろなものがありますが、まずは基本の移動平均線です。
今回は移動平均線を使って日経レバ(1570)を取引した場合、損益がどうなるのかを過去データから検証してみます。

テクニカル!?
かっこいいグワ!これは勝てそうグワ!

うむ。
だけど、かっこいいのと勝てるのとは関係ないからね。
移動平均線(Moving Average)は基本的なテクニカル指標で、日足チャートでは主に5日移動平均線(5MA)が超短期指標、25日移動平均線(25MA)が短期指標、75日移動平均線(75MA)が中期指標、200日移動平均線(200MA)が長期指標として用いられる場合が多いです。
移動平均線には単純移動平均線(SMA)、指数平滑移動平均線(EMA)、加重移動平均線(WMA)などがありますが、ここで取り扱うのは単純移動平均線(Simple Moving Average) です。
移動平均線のこれ以上の詳細説明は省略します。さすがに株をやってて知らない方はほとんどいないでしょう。
売買サインとしては主に以下の2パターンが一般的なサインとして知られています。
- 移動平均線が、より期間の長い移動平均線を上抜けする。
(ゴールデンクロス) - 移動平均線が、より期間の長い移動平均線を下抜けする。
(デッドクロス)
今回はまず、基本中の基本であるゴールデンクロス(GC)、デッドクロス(DC)で売買を行った場合について、過去のデータから検証をしてみました。
検証条件とポジショニング
検証条件は以下の通りです。
■検証期間:2015/02/10~2021/12/30
■使用する移動平均線
- 短期の移動平均線:5MA
- 中期の移動平均線:25MA
ポジショニング(売買のイン)は以下で実施します。
■下記をゴールデンクロスとして翌営業日の始値で買いイン
・25MAが上向き
・5MAが25MAを上抜く
■ 下記をデッドクロスとして翌営業日の始値で売りイン
・25MAが下向き
・5MAが25MAを下抜く
なお、ポジションを決済するまでは再度上記の条件が揃っても追加インは行いません。
インするタイミングは上記の通りですが、問題はアウト(決済)のタイミングです。
いくつかの決済タイミングで結果を調べてみることにしました。
ゴールデンクロス、デッドクロスで決済
1つめの決済タイミングはゴールデンクロスとデッドクロスです。といっても決済条件としては25MAの向きは無視して、5MAと25MAが逆転したら決済とします。
買いの場合は5MAが25MAを下抜き(デッドクロス)した翌営業日の始値で決済。
売りの場合は5MAが25MAを上抜き(ゴールデンクロス)した翌営業日の始値で決済。
なお、損切はマイナス10%超えで行うものとしました。

売買タイミングをチャート図に示すと上図のような感じです。(最初の売りインはわかりにくいですが、5MAが一度25MAの上に出てからデッドクロスしています)
買いの結果(デッドクロスで決済)
- 25戦 8勝(勝率:32.0%)
- 1取引の最大利益額:2,440
- 〃 最大利益率:21.80%
- 〃 最大損失額:-1,728
- 〃 最大損失率:-10.00%
トータル収支:少しマイナス(-1,000以内)
平均収益率 :少しマイナス(-1%以内)
トータル収支は少しマイナスでした。平均の収益率もマイナス(約-0.1%)の残念な結果です。
最大利益となったのは2020年11月~12月末、11,195円でインして13,635円で決済です。100株買っていれば約2か月で244,000円のプラスでした。
最高損失は損切ラインにかかった2021年3月の急落です。何の材料だったか思い出せません。損切にかかったのはこの1回だけです。
売りの結果(ゴールデンクロスで決済)
- 19戦 3勝(勝率:15.8%)
- 最大利益額:3,445
- 最大利益率:31.82%
- 最大損失額:-1,650
- 最大損失率:-10.91%
トータル収支:かなりマイナス(-3,000超過)
平均収益率 :かなりマイナス(-2%以下)
トータル収支はかなりマイナスでした。勝率が非常に低いです。
最大利益は2020年2月~3月のコロナショックです。10,825でインして7,380で決済。100株売っていたら34万円以上の利益でした。
最大損失は2021年3月~4月です。ゴールデンクロスで翌営業日始値決済であるものの、翌営業日が大きなギャップアップであったため、損切ラインを突き抜けた損失です。

なにこの悲惨な結果?
計算まちがってないグワ?

うーん、何か間違ってるのかなぁ…
あまりに酷いね。

きっと決済するのが遅いグワよ。
せっかく上がっても結構下がってから決済してるグワ。

そうカモしれないね。
決済タイミングを変えてみよう!
短期の移動平均線(5MA)が反転したら決済
2つ目の決済タイミングは短期の移動平均線(5MA)が反転したら翌営業日の始値で決済するというものにしてみました。
要するに、買っている時は5MAが下向きになったら決済、売っている時は5MAが上向きになったら決済するというものです。

買いの結果(5MAが下向きになったら決済)
- 25戦10勝(勝率:40.0%)
- 最大利益額:2,285
- 最大利益率:20.41%
- 最大損失額:-875
- 最大損失率:-5.77%
トータル収支:少しプラス(3,000未満)
平均収益率 :少しプラス(1%未満)
トータル収支は少しだけプラスでした。数回の負けで吹き飛びます。勝率は悪いですが損切にもかかっておらず、平均収益率がプラスです。
売りの結果(5MAが上向きになったら決済)
- 19戦4勝(勝率:21.1%)
- 最大利益額:3,900
- 最大利益率:36.03%
- 最大損失額:-1,225
- 最大損失率:-7.98%
トータル収支:わずかにプラス(1,000未満)
平均収益率 :少しマイナス(-1%以内)
トータル収支は若干プラスでした。しかし、平均収益率がマイナスであり、勝率も酷いものです。

さっきよりマシになったグワ!

うーん、でも全然実戦でつかえるレベルじゃないなぁ…
移動平均線攻略まとめ
- ゴールデンクロス・デッドクロスは使い物にならないカモ
- ゴールデンクロスで買いなら5MA反転で決済がいいカモ
- デッドクロスでの売りは全然ダメ。むしろ買うべきカモ
移動平均線で押し目狙い戦法
ゴールデンクロス・デッドクロスはどうやら使い物になりそうにないので、移動平均線を使った別のポジショニング(売買のイン)を考えてみました。
25MAをトレンドとみなして、5MAを使って押し目狙いをする戦法です。
ポジショニングは以下で実施します。
■下記を押し目買いサインとして翌営業日の始値で買いイン
・25MAが上向き
・5MAが下向きまたは平行から、上向きに変化
■ 下記を押し目売りサインとして翌営業日の始値で売りイン
・25MAが下向き
・5MAが上向きまたは平行から、下向きに変化
なお、ポジションを決済するまでは再度上記の条件が揃っても追加インは行いません。
短期の移動平均線(5MA)が反転したら決済
決済方法はさきほどと同様で、5MAが反転したら決済することにします。
買いの結果(5MAが下向きになったら決済)
- 109戦47勝(勝率:43.1%)
- 最大利益額:2,515
- 最大利益率:22.94%
- 最大損失額:-875
- 最大損失率:-6.96%
トータル収支:かなりプラス(3,000以上)
平均収益率 :少しプラス(1%未満)
トータル収支はかなりプラスでした。勝率は悪いものの、平均収益率も少しプラスで、損切にはかかっていません。
ただし、この手法は上記には表せていませんが、インするときに5MAが25MAの上にあると平均収益率がマイナスになってしまいます。逆にインするときに5MAが25MAより下の場合は勝率が勝ち越しとなり、平均収益率が1%を上回っていました。
なお、この手法はインの回数が多くなります。
売りの結果(5MAが上向きになったら決済)
- 69戦24勝(勝率:34.8%)
- 最大利益額:1,485
- 最高利益率:18.02%
- 最大損失額:-820
- 最大損失率:-12.25%
トータル収支 :かなりマイナス(-3,000超過)
トータル収益率:少しマイナス(-1%未満)
トータル収支はかなりマイナスでした。勝率もかなり悪く、損切に4回かかっていました。

買いは勝ってるのに、売りは全然ダメグワ!

うん、結局のところ長期的に上がり続けているので、売りでは基本的に利益をあげるのは難しかったってことだろうね。
押し目狙い戦法まとめ
- 買いはまだマシだけど、売りはダメ
- 買うなら5MAが25MAより下のとき
移動平均線の乖離率で売買
最後にもう一つ、移動平均線との乖離率で売買を行う戦法を検証してみます。
■25MAとの乖離率が一定値を下回ったら翌営業日の始値で買いイン
■25MAとの乖離率が一定値を上回ったら翌営業日の始値で売りイン
なお、ポジションを決済するまでは再度上記の条件が揃っても追加インは行いません。
上記のイン条件である乖離率は-10%で検証してみます。
また、この手法は暴落時または高騰時を狙う手法ですので、損切はあえて行わないことで検証してみます。
そして決済は25MAと終値の乖離率が0%に戻った翌営業日の始値で行うことにします。
買いの結果(25MAとの乖離率が-10%以上でイン)
- 12戦8勝(勝率:66.67%)
- 最大利益額:1,200
- 最大利益率:13.10%
- 最大損失額:-2,085
- 最大損失率:-22.92%
トータル収支:少しプラス(1,000未満)
平均収益率 :少しプラス(1%未満)
トータル収支は少しプラス、平均収益率も少しプラスです。
しかしながら、最大損失額、最大損失率が非常に大きくなっていて大負けするリスクが高いです。よって損切をすべきかと思いましたが、損切を10%で設定すると12回中8回損切にかかり、収支がマイナスとなります。
なお、インする乖離率を大きくすると平均収益率は改善しますが、-20%にしても5戦4勝1敗で負けがあります。そう、コロナショックの大暴落時です。
売りの結果(25MAとの乖離率が+10%でイン)
- 15戦10勝(勝率:66.67%)
- 最大利益額:1,150
- 最高利益率:17.78%
- 最大損失額:-2,225
- 最大損失率:-30.92%
トータル収支 :プラス(3,000未満)
トータル収益率:少しプラス(1%未満)
トータル収支はプラス、収益率も少しプラスです。
しかし、こちらも買いと同様に最大損失が大きいです。こちらは10%で損切をすると3回損切にかかったので、損切をしたほうがいいかもしれません。
なお、売りのほうではイン条件をあげるとトータル収支がマイナスになりました。11%を超えると勝率が急に下がり収支がマイナスという結果でした。これはコロナショック明けの長期上昇時の損失が大きいためでした。

ぱっとしない結果グワ!
暴落時は買いっていうのは定石じゃないグワか?

うーん、そうだと思うんだけど難しいね。
コロナショックみたいな大暴落を考えると、どこまで下がってから買えばいいのかが問題だね。
25MA乖離率戦法まとめ
- 勝率、利益率はプラスだが大暴落・大高騰では大負けするカモ
- どこまで乖離したらインするかが重要
最後に
今回は日経レバ(1570)について、過去のデータをもとに移動平均線を使って取引を行った場合にどういう結果になったかの検証でした。
全体的に買いは強く、売りは弱いという結果がでています。
今後も長期的には日経平均株価が上がり続けるという前提に立てば、やはり買いを主体にトレードを行うべきだと思います。
日経レバ(1570)は日経平均株価指数を元にしたものであるため、基本的に長期的には上がるものだと思われます。それは政府も政策的に日経平均株価を上げる方向で働きかけるからです。
ただし、日経レバはボックス相場では減価が発生して長期的には向かない商品であるため、やはりうまくトレンドに乗って短期で利益を出す手法がいいでしょう。(といっても、それができれば苦労しない!)

今回は日経レバの研究でした。
アヒすけ、わかったか?

どうやっても勝てないことがわかったグワ!

いやいや、うーん、検証したなかで使えそうなのは乖離率かな。
でも買ってさらに大暴落で大負けが怖いんだよね…

大暴落したらナンピンすればいいグワ!

それだ!?
アヒすけが最後にヒントをくれました。
乖離率が大きい銘柄を乖離率が広がる限りナンピンしていく手法は使えそうです。今回の記事には載せていませんが、バックテストの結果でもなかなかの成績であることがわかりました。
しかしナンピンを続けるに資金がかかります。また含み損が膨れると精神的にもきついです。
そこで、今年は単元未満株をつかって少額のリアルトレードで検証を行ってみようと思います。
状況は随時、ツイッターで報告し、まとまったら記事にしようと思います。
最後になりましたが、本年もよろしくお願いいたします。
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